初めて住宅ローンを検討している方々から、「適切な借入額はどれくらいなのか分からない」という声をよく耳にします。住宅ローンの借り入れは確かに大きな額ですが、借りる金額が増えるほど、月々の返済負担も大きくなる可能性があるのです。将来的な返済の負担を軽減するためにも、今回は住宅ローンの適切な借入額の目安などについて紹介します。
住宅ローンの借入額の目安とは?
住宅ローンは数千万円単位での借り入れが可能となっています。しかし、借入額が大きいほど、毎月の返済額の負担が大きくなってしまうのです。
大きくて立派な家を建てたくて、借入限度額まで住宅ローンを組んでも「毎月の返済額が大きくて家計の負担が大きくなってしまった」などとなってしまっては、元も子もなくなってしまいます。
そんな問題が発生しないよう、こちらでは、住宅ローンの借入額の目安を説明していきましょう。借入額の目安というのは、それぞれの家庭によって状況は変わっていきますが、全国平均だと年収のおよそ7倍ほどといわれています。
自己資金の割合は?
住宅ローンの借入額を決める際に重要になってくるのは、自己資金です。自己資金に余裕があればあるほど、住宅ローンの借入額が少なくて済みます。そんな自己資金の割合を見てみると、8%〜18%前後が多いです。
住宅ローンは金利によって利息が発生するので、その利息を少なくするために、住宅ローン借入前にはある程度お金を貯めておいて、自己資金の割合を増やしていくことが重要になります。
年収に対する住宅ローンの借入目安を算出するには
年収に対する住宅ローンの借入目安を算出したい場合はライフプランを作成するのがおすすめです。その際には、ライフイベント表とキャッシュフロー表の2つの表を作成して具体的な数字を算出しましょう。
ライフイベント表
ライフイベント表は、子どもの誕生や車の購入などの将来のイベント内容とその時期とそのイベントにかかる費用を表したものです。自分たちが思いつく限りの将来のイベントを書き出して、だいたいの出費を表にしていきます。
キャッシュフロー表
現在の収支状況やライフイベントで発生する支出を見て、将来の収支の流れと貯蓄を予想していく表をキャッシュフロー表といいます。キャッシュフロー表を作成することで、お金の流れを具体的に数値化できるので、おすすめです。
また、このようなライフイベント表やキャッシュフロー表を作成するのが苦手な方は、ファイナンシャルプランナーに相談すれば、このような表を無料で作成してくれる場合があるので、ぜひ問い合わせして、相談してみましょう。
年収に基づき無理のない返済をするコツ
最後に、年収に基づいた無理のない返済をするコツについて説明していきます。住宅ローンを組んでも毎月の返済額が払えなくれば、生活は破綻してしまうのです。そうならないためのコツを紹介していきます。
早くローンを組む
住宅ローンは、できるだけ早いうちにローンを組むことをおすすめします。住宅ローンを組む年齢が遅くなればなるほど、年齢を重ねた後も支払わなければなりません。定年退職後もローンの支払いを続けてしまうと、家計的にも厳しくなってしまう可能性があります。
また、住宅ローンには、審査が必要です。その審査で一番重要となってくるのが健康状態。年齢が上がるにつれて、病気などのリスクが高まるので、万が一病気になってしまうと、審査に落ちてしまう恐れがあります。そのため、若いうちに住宅ローンを組んで支払いを始めていくのがおすすめです。
借入額を抑える
そもそもの借入額を抑えるというのも、無理のない返済をしていくポイントといえます。たとえば、住宅に対してあまりこだわりのない方は、建売住宅や中古物件を選択すれば新築物件に比べて借入額を抑えることが可能です。
築年数が浅い物件なら比較的きれいで状態のいい物件が多くあるのでおすすめでしょう。最近だと、リノベーションなども流行っているので、リノベーション目的であえて中古物件を購入するというのもひとつの手段といえるでしょう。
まとめ
今回は、住宅ローンの適切な目安や年収に対する借入額について詳細に解説しました。住宅購入時には住宅ローンを利用する割合が実に8割にも上ることから、多くの人々がこれを利用していることがわかります。
今後住宅購入を検討する方々にとっても、初めて住宅ローンを利用する可能性が高いといえるでしょう。ただし、無知のまま住宅ローンを選ぶのはあまりおすすめできません。なぜなら、住宅ローンは数十年にわたり支払いが続く長期的な契約であるためです。
誤った選択をして返済能力を超える額を負担することだけは避けましょう。そのため、本記事で紹介した年収に応じた借入額などを参考に、無理のない返済計画を立てていくことが大切です。